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注目の経営者に聞く! 2007年、インターネットビジネスの展望

2006年11月24日

第1回 「一休.com」の展望
高級ホテル建設ラッシュをフォローの風に

今回、注目の若手経営者8人に2007年の展望を聞いた。彼らはITを活用した独自のビジネスモデルをつくりあげることで、新たな市場を生み出している。
第1回目に登場していただくのは、昨年上場を果たし、勢いに乗る一休の森正文社長。高級ホテル・高級旅館宿泊予約サイト「一休.com」は2007年3月期も大幅な増収増益を見込んでいる。高級ホテル建設ラッシュという追い風が吹く、2007年の一休の展望とは。

株式会社一休 森正文社長

株式会社一休
代表取締役 森 正文 氏

1962年東京生まれ。1986年上智大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社入社。「C型肝炎」を患ったことで、「人生は1回限り」との思いを強くし、1998年に日本生命を退社。同年㈱プライムリンク(現㈱一休)を設立し、代表取締役に就任。2000年に「一休.com」をスタートさせて、現在に至る。

「寿司ネタなら冷蔵庫に入れておけば翌日の料理に使うことができるが、ホテルは今日売れないから明日売るということができないビジネス」と言うホテルマンの言葉にヒントを得て、誕生したのが高級ホテル・旅館宿泊予約サイト「一休.com」である。

「手が届かない」とあきらめていたお客と「少しくらい値下げしてもいいから売りたい」という高級宿泊施設とのマッチングを行ない、昨年は東証マザーズに上場。わずか6年弱で売り上げ18億7100万円、経常利益11億7700万円と順調に業績を拡大させている。(2006年3月期)

 2005年には「コンラッド東京」、「マンダリンオリエンタル東京」など外資系の高級ホテルの参入が相次ぎ、さらに2007年にも“超”がつくような高級外資ホテルが続々と誕生する。潜在ニーズを汲み取ることで、日本のホテルビジネスの有り様を変えた、株式会社一休の森正文社長に、2007年の展望を聞いた。

インタビュー

――一休のビジネスモデルの特徴を教えてください。特に競合他社に対しての差別化戦略についてお願いします。

森 氏私ども「一休.com」は、最初に高級ホテル、高級旅館の宿泊予約サイトにビジネスを絞ったところですね。そもそも旅行業界にはJTBという巨大な旅行代理店がありますし、数万も宿泊施設を網羅しているサイトはたくさんある。私どもは宿泊予約サイトとしての専門性に加え、「高級」というマーケットに絞ったことで、業界内での存在感を発揮していこうとしています。競合として、大手の旅行サイトの中で高級ホテルを取り扱っていますが、そういったサイトのユーザーはデパートの中でエルメスやグッチを買うようなものです。一方、一休.comに来店するお客様は銀座や表参道に買い物に行くようなイメージと言えるのではないでしょうか。「銀座」や「表参道」という街がひとつのブランド価値を生み出しているように、一休.comという名前がひとつのブランドになっていると思います。

一休コムのトップページ
一休コムのトップページ(画像クリックでトップページが開きます)

2006年は準備の年

――では、2006年を振り返ってご覧になって、御社にとってどういう意味のある1年でしたか? 2007年3月期には売上げで約2割、経常利益で約3割の増収増益を達成する見通しですが、10月6日に業績の下方修正を発表しました。

森 氏今年は来年以降のビジネスそのものを大きく伸ばすための準備の一年だったと言えます。ホテル業界では昨年と違って新しいホテルがほとんどありませんでした。また、ホテル業界の「2007年問題」と言われる、「ザ・リッツカールトン」(港区・六本木)や「ザ・ペニンシュラ」(千代田区・有楽町)などの高級ホテル完成ラッシュに備え、既存の名門ホテルの多くが改修工事に入った。ホテル業界そのものが次のステップのためにしゃがんだ、準備の年だったわけです。それで私どもが提供するホテルの部屋数が減り、業績の下方修正に繋がっています。とはいえ、インターネットでホテルを予約するというユーザーが増えていると思いますし、会社としては大幅な増収増益となっています。たとえば、一休.comを最低2年に1回以上利用していただくお客様を「アクティブユーザー」と呼んでいるのですが、2003年3月期に約10万人だったアクティブユーザーが現在60万人を超えています。

――2006年上期は、前期に比べ客単価が1400円アップの2万3600円となっています。

森 氏多少景気も良くなってきたというのもあったのでしょうね。もちろん、私どものサイトに価格帯の高い高級旅館が増えてきたというのもあります。インターネットサービスの企業の中では、この客単価は相当高いほうでしょう。客層は男性で40歳前後、女性は35歳前後。男女比は5:5です。女性のお客様が積極的に利用するサイトということが言えるかもしれないですね。

――現在、約124万人の登録者がいるわけですが、どれくらいの人が利用されているのですか。

森 氏約半数のユーザーが最低2年に1回はご利用いただいています。インターネットサービスに会員登録だけするという人は多いのですが、そういった意味では利用率は高いと思います。昨年上場して、知名度が上がってきたところですから、会社としての基盤を整える年だったといえるでしょう。 たとえば、今年はJR西日本の「CLUB DISCOVER WEST」といったキャンペーンで、一休.comのサービスを提供しています。そういった既存の大手企業との取引が進むというのは上場によって知名度が上がったということもありますし、独自性のあるコンテンツが評価されたことだと思います。こういった対外的な取り組みは今後も増やしていきたいですし、今年はそういった意味では種を蒔いた年ですね。

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2007年はフォローの風が吹く

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