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【特集】SNS徹底分析

SNSマーケティングで売る 事例編

2004年にスタートしたGREEやmixiなどのSNSが大きく一般ユーザーに広がった2006年。では、マーケティングの分野において、企業はどのようにSNSを活用すれば良いのか。そこで今特集では、企業がマーケティング活動にSNSを活用したケースを「事例編」と「解説編」(12月27日公開予定)に分けてお送りする。

SNSというメディアを活用したマーケティング

 2006年に最も広まったインターネット用語といえば、やはり「SNS」であろう。SNS市場は今年1年で前年度比4.4倍、60億円を突破した(矢野経済研究所調べ)。9月にSNS企業として初めて上場したmixi、11月には世界最大のユーザーを獲得しているマイスペースが日本へ上陸するなど、新しい動きが活発化しており、認知度が高まるにつれ、SNSというメディアを自社のマーケティングに導入する企業が増えている。
 今回は、SNSを販促プロモーションに活用した成功事例として、製菓会社のフレンテ、ワイン通販のワイナリー和泉屋を紹介する。

フレンテのmixiを活用したピンキーのブランドマーケティング

 フレンテでは、主力商品であるタブレット菓子「ピンキー」を2006年5月1日に全面刷新することになり、それにあわせて販促プロモーションを行なうことになった。今年で発売9周年になるピンキーは、中心購買層が10代の女性ということで、以前はテレビを中心にマス広告を行なっていた。しかし、商品の購買層を広げるために、10代だけでなく、かつてピンキーを購入していた20代、30代の女性にも訴求力のあるインターネットを使った販促を試みることにした。

 そこで、フレンテ担当者が注目したのが、当時、400万人を超えて猛烈な勢いでユーザー数を増やしており、20代、30代の女性ユーザーが多いmixiだったのである。

 フレンテの担当者が、mixi側のスタッフと打ち合わせを重ねる中で、「(ピンキーのキャラクターである)ピンキーモンキーに日記を書かせてみると、キャラクターの認知度も高まっておもしろいのでは」というアイデアが生まれた。このピンキーモンキーはmixiで初めて、人間以外がアカウントを取ったキャラクターとなったのである。一企業のキャラクターがユーザーとほとんど同じ目線で濃密なコミュニケーションを実現することになった。

 ピンキーモンキーが、mixi内で日記を公開し始めたのは2006年4月7日。
 スタート当初、このプロモーションに関する告知活動は、mixiの運営スタッフが、一般的に「マイミク」と呼ばれる、「マイミクシィ(相互に友人関係として登録しているユーザー)」に登録し、mixi内のオンラインマガジン「mikly」で紹介するにとどまった。これは、あえて企業が仕掛ける大々的なキャンペーンという形ではなく、徐々に広まっていくというSNSの特性に合わせたためである。思いのほか反響は大きく、わずか4日後には、ピンキーのページのマイミク登録者が上限の1000名を実現した。

mixiユーザーがピンキーの日記を頻繁に訪問

 フレンテが行なうmixi内でのピンキーのプロモーション活動は、主に「日記更新」「Webサイトと連動したキャンペーン」があげられる。
 日記は、フレンテのスタッフがピンキーモンキーに成り代わり、毎日更新した。ピンキーモンキーの日記は当初マイミク登録者に限定して公開していたが、後述のキャンペーン終了後の4月17日より、mixiユーザー全体へ公開することで、さらにアクセス数が増加した。

 ユーザーからは毎日数回更新される日記に「かわいい」「癒される」といったコメントがつくことになった。また、ピンキーからマイミクに登録してくれた友人のページも見に行くようにした。するとそのmixiユーザーにはピンキーモンキーからの「足あと」が残り、ユーザーは思わぬ訪問者に驚くことになったのである。

 日記でのプロモーション展開中、プレゼントキャンペーンを数回実施している。
 まず、4月11日にマイミクが1000名になった時点で、翌12日からは「マイミク限定」で、発売前の新しくなったピンキーのプレゼントキャンペーンを行なった。応募者全員に当たるという形式だったこともあり、応募が700を超えている。次に、mixiユーザー全体を対象にした、4月17日~23日に開催された第二回のキャンペーンでは、3941名(みくしい)にピンキーにプレゼントを行なった。ここには、1万6500名以上の応募があった。また、ある日の日記でピンキーモンキーがプリクラを撮ったことを公開したら、「欲しい」というコメントが多数寄せられたので、コメントを寄せた人に急遽プレゼントしたこともある。

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mixi内のピンキーモンキーの日記。ピンキーモンキーの誕生日にはケーキと一緒に映ったり、雨の日は読書をしている姿がアップされたり、とピンキーモンキーの生活の一部を公開することでユーザーと親近感が生まれた(画面クリックで画像拡大)

 こういったさまざまなキャンペーンはピンキーモンキーの日記で告知され、ユーザーが申し込みを行なうためにURLをクリックすると、フレンテのWebサイトに誘導されるといった仕掛けになっていた。mixiと連携させることで、自社サイトへのアクセス数も大幅に増加している。

のべ12万人以上ものユーザーとの結びつきを実現した先進性

 このmixi内の「ピンキーモンキー」のページには約4カ月の間に平均すると毎日1000名が訪れ、のべ約12万人の足あとが残された。コメントは1日平均30件、多い日はコメント上限数である200件。

 PRコストに関していえば、マス広告に比べて大幅に削減できるし、SNS内でユーザーとの双方向のコミュニケーションを持つことができる。

 たとえば、このキャンペーンでは最後にピンキーモンキーのポストカードのプレゼントを行なった。これは、ポストカードの写真は、ピンキーがそれまで日記にアップした画像の中で、ユーザーから一番人気の高かったものを使っている。マイミクに登録していたユーザーから人気投票で選ばれた画像は、ダウンロードと いう形ではなく実際にポストカードに印刷したものを郵送でプレゼントした。フレンテのコーポレート・コミュニケーション室インターネットPR担当、森田哲史氏によると、実際にポストカードを送ったのは、「ピンキーモンキーから手紙が届いたように感じてもらいたかったから」だという。

はがき表 はがき裏
左:ポストカード表面。ピンキーモンキーからのメッセージが書かれている
右:ポストカードの裏面には日記に公開された画像の中で、mixiユーザーから人気の高かった誕生日の画像が使用されている

 「キャラクターイメージを損ねないようにしたことで、mixiユーザーの中からいやがらせや否定的なコメントが1件もなかった。12万人という足あとも、テレビCMで12万人に見てもらうというのとは意味が違う。1対1的な濃密なコミュニケーションを実現できた。そういった意味では大成功ではないか」(森田氏)とその手ごたえを述べる。

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SNSでワイン好き以外の新しい顧客を開拓したワイナリー和泉屋

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