文●広川 敬祐
ツールベンダーにデモや提案依頼をするのは、電話やメール一本で事足りる。ただ、その際、あらかじめ要望や状況を文書にまとめておくほうが合理的だ。利用者は何人ぐらいになるのか、対象プロセスはどのくらいか、事業所の場所(組織)はどうなっているのか……。ツールの選定は、単にソフトウェアとしての機能だけでなく、ネットワークの状況、ハードウェアのスペック、ID管理、ライセンス価格、多言語対応など、さまざまな要因が関係してくるものだ。
そうした要求をあらかじめ書面にしておくと、ベンダーの方も真剣度が増してくるし(良いデモや提案が得られる)、妙な誤解も生じない。場合によっては、使う側が想定もしないような点を引き出せることもある。
家を建てる場合、完成間近や完成後に、必ずといっていいほど「言った」「言わない」の議論が起こるもので、時には、金銭問題にもなりかねない。図面や仕様書は、そうならないための予防線でもある。営業担当者がどれだけ口にしてようが、後にまで残るのは、契約を取り交わす際に添付される図面と仕様書“だけ”だ。ツール選定でも同様に、要望は必ず文書にきちんとまとめておくことが大切だ。
ツールを選定する際に判断する項目としては、一般に、
が挙げられる。
だが、ここでもう一つ忘れがちだが大事なことを追加しておきたい。それは「導入に関わる人の資質」だ。
ツールベンダーの営業マンは、とかく「当社に任せてください……」「最高のエース級を派遣します……」「ご安心ください……」としか言わないようなものだ。しかし、どの会社も「当社が一番です」と主張するのは当たり前のことで、住宅展示場で住宅メーカーの営業マンが「当社の建物は地震に弱いです」とか「断熱・防音に弱点があります」などと弱点を言うはずがない。
本当に重要なのは、こうした営業担当者や会社名ではなく、「現場監督を誰が務めるのか」ということだ。現場監督とは、ツールの話でいえば、導入をサポートするコンサルタントにあたる。相手を知るには、一度、直接会ってみることが手っ取り早いはず。契約前に担当するコンサルタントと面談することは意外と少ないようだが、たった30分で済む大事なステップだ。ぜひ実行してもらいたい。
なお、コンサルタントとの面談の際に最も重視してほしいのは、「相性」であり、「コミュニケーションがうまくいくかどうか」である。話しやすいか、話し方のテンポは合っているか、安心して任せられるか。知識や経験だけでなく、会話からにじみ出る「人」を見極めることが大切だ。
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以上、4つのポイントについて解説したが、いかがだっただろうか。ぜひ、これらを踏まえた上で、後悔のないツール導入をしていただければと思う。次回は、導入したツールをどう活用していくか、考えていきたい。

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