文●山田 知賢
監査法人とはそもそも、企業を監査する立場であり、企業が望むように対応をする存在ではない。そこで、企業と監査法人との関係を補間する位置付けとして、コンサルタントの利用が考えられる。
たとえば、監査法人に対して、評価の対応範囲について意見を求めることはできても、会社としての対応方針や、プロジェクト運営方法、社内体制など、内部統制の監査に係る以上のことについて意見を求めるのは難しい。また、前述のように、必ずしも監査法人側から企業の希望する情報が得られるとは限らないし、監査法人が保守的な場合、意見通りに行なっては、企業の対応コストが増大するリスクも考えられる。
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| 図3:コンサルタントの位置付け |
こうした理由からも、特に企業内に内部統制やプロジェクト運営に関する有知識者がいない場合、コンサルタントの利用は、効率的なプロジェクト運営に対して非常に有効だ。さらに、コンサルティングの方法を考慮することにより、より効率的な利用が可能となる。
企業と監査法人の関係と同じく、コンサルティングの方法にも「非常駐アドバイス型」「常駐アドバイス型」「常駐請負型」などのタイプが存在する。
「非常駐アドバイス型」の場合、コンサルタントが週1~2回企業を訪問し、対応についてアドバイスを行なう。比較的、監査法人に近い業務形態であり、リスクマネジメントや、財務アドバイザリーなどを専門に行なっていたコンサルティングファームがこの形態をとる場合が多い。
「常駐アドバイス型」の場合、コンサルタントがプロジェクトの一員として参画し、企業のプロジェクトリーダーや各担当者に対して、プロジェクトの進め方から内部統制の詳細内容まで、さまざまなアドバイス、方針書等の作成などの業務を行なう。旧監査法人系コンサルティングファーム等がこの形態を主流にしている。
「常駐請負型」の場合、文書化や評価まで、全般的に作業を請負う。比較的規模の大きいコンサルティング企業や、システムベンダー系のコンサルティング部門などがこの形態をとる場合が多い。
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| 図4:コンサルティングのタイプごとの特徴 |
このように、コンサルティングにはタイプがあるが、現状の問題点として、すでに需要に対して供給が追いつかないという点があげられる。多くの企業が一斉にコンサルタントを利用したため、人材が不足しているのだ。そのため、これから対応を始める企業は、コンサルタントを利用するかどうかを早急に決定したい。利用する際は、どのタイプが自社にとって望ましいかを併せて検討するようにしたい。
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