アスキービジネス

ホーム > アスキービジネス > マネジメント

IT+行政支援で中小企業の経営をサポート IT経営情報局

企業の悩みをコンサルタントが即解決!

第3回 元銀行支店長が金融機関との正しい付き合い方を指導

取材・文●岡 幸広

企業の抱える経営課題をさまざまな方法論やものさしで解決していくコンサルタント。コンサルタントは経営上の問題を解決する上で、経営者の大きな味方となる。しかし、まだ中小企業ではコンサルタントを有効に活用してる例は少ない。ここでは毎回、特定の分野に特化したコンサルタントに話を聞き、現代企業が抱える問題を明らかにしていく。

元銀行支店長ならではのノウハウ

金融コンサルタント 佐藤一郎氏
金融コンサルタント
佐藤 一郎 氏
オフィス ブルードア代表

 「いざなぎ景気」を超える戦後最長の景気拡大が喧伝される昨今だが、依然として中小企業の経営は厳しい状況にある。

 「今後、金利が上がっていくのは間違いありません。表面的に儲かっているようで、肝心の貸出金の利息収入では儲けのない金融機関は現在、融資を伸ばそうと貸し出し攻勢をかけています。一方で、企業はまだ設備投資に踏み切れない状況。中小企業はなおさらです」と金融情勢を分析するのは、元銀行支店長で、金融コンサルタントの佐藤一郎さん。

「本来なら融資を受けられるだけの技術やサービスを持っている企業なのに、金融機関から融資を断られてしまうのは、会社の見せ方を知らないから。金融機関が見たいデータを並べる、質問が出そうな要素をあらかじめ資料に盛り込んでおく、必ず聞かれるマイナスポイントを隠さず、さらっと触れておくなど、プレゼンテーションの仕方をアドバイスしたり、一緒に資料を作成したりすることで、融資を引き出すお手伝いをしています」

 かつて銀行支店長として融資する側にいた佐藤さんは、資金繰りに悩む中小企業にとって頼もしいパートナーだ。

銀行取引のホームドクター

 現在の金融情勢を踏まえ、佐藤さんは「よほど財務内容のひどい企業でない限り、今は融資を受けやすい状況です」と語る。そのうえで「中小企業の経営者には『余計な借り入れをしないでください』と言いたいですね。『今のうちに借りられるだけ借りておこう』と限度額いっぱいまで借金すると、バブルの二の舞いになります」と警鐘を鳴らす。

「1年後も、金融機関の貸し出し攻勢は続きます。焦る必要はありません」

 たとえば、3000万円の借り入れが必要な企業に対し、金融機関が5000万円の融資を持ちかけてきたとしよう。限度額いっぱいの5000万円を借りた場合、どうなるのか。

「後は金融機関は返してもらうだけです。前向きの借入れの余裕が、残念ながらほとんど残らないでしょう。もちろん、毎月の返済額の負担も大きくなります」

 では、必要になる3000万円だけを借りた場合はどうか。

「金融機関は残りの2000万円を企業に借りてほしいし、ほかの金融機関に融資先を奪われたくありません。新たな借り入れが必要になったら、金融機関を競い合わせ、条件のいいところから借りればいいんです」

 融資を引き出すだけでなく、ときには経営者に借り入れを踏みとどまらせる。金融機関の手の内を知り尽くしているからこそ、アドバイスにも説得力がある。

「“銀行取引のホームドクター”として、長期的な視点で中小企業の成長に寄与していきたいですね」

下町の心を忘れない

 東京の下町・向島生まれの佐藤さん。大学卒業後、実家が紳士洋品店を営んでいたこともあり、「実際にお客さんと接する仕事がしたい」と、リテールバンクの協和銀行(現りそな銀行)に入行した。

「まさにドブ板営業の日々。『中小企業の役に立ちたい』という気持ちが強くありました。でも、銀行マンは『これ以上、借りないほうがいいですよ』とは言えないんです」

 漠然とした独立志向があり、副支店長時代に中小企業診断士の資格を取った。

 「銀行の肩書きではなく、いつかは自分の名前で仕事がしたい」と考えていた佐藤さん。転職先も決めず、「本当にお客様の役に立つ仕事がしたい」と46歳で銀行を退職した。新聞広告で見た金融コンサルティング会社に転職し、グループ企業の出版社社長などを歴任。50歳を前に、満を持して独立した。夢を語り、積極的にアクションを起こすことで、大学講師、自著の出版という夢も実現した。

 独立した際に定めた事務所名は「オフィス ブルードア」。最後に支店長を務めた「青戸」の地からネーミングしたものだ。

「私にとって青戸は、中小企業とのお付き合いの原点。いつまでも『青戸の心を忘れない』という思いを込めました」

 佐藤さんの人生は、常に中小企業とともにある。

【プロフィール】

オフィス ブルードア代表 佐藤一郎(さとう いちろう)

略歴1955年9月、東京都墨田区生まれ。東京外国語大学卒業後、協和銀行(現りそな銀行)入行。船橋・浅草各副支店長、南阿佐谷・青戸支店長を歴任。2002年、あさひ銀行(現りそな銀行)を退職し、KPMGフィナンシャル株式会社(現フィナンシャル株式会社)入社。グループ内の人材ビジネス、出版ビジネスなどの責任者を務める。2005年、金融コンサルタントとして独立。現在、オフィス ブルードア代表のほか、城西大学現代政策学部客員講師としても活躍中。著書に『元銀行支店長が教える起業のための正しいお金の借り方』(PHP研究所刊)、『元銀行支店長が教える 銀行の急所』(東洋経済新報社刊)がある
資格・所属団体中小企業診断士
日本ベンチャー学会正会員
東京商工会議所・東京都商工会連合会登録エキスパート
会社情報オフィス ブルードア
住所〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21 ちよだプラットフォームスクウェア1014
URLhttp://blog.livedoor.jp/bluedoorsato/

企業の悩みをコンサルタントが即解決! 記事一覧

Goマネジメントのトップへ

戻るトップページへ
アスキービジネスのおすすめ
登録は無料!今すぐ登録する方はこちらから 利用者登録がお済みの方はこちらからログインできます
最新ニュース マネジメントPDFダウンロード

【IT経営情報局 PDF資料集】
IT導入時に利用できる行政支援に関する資料をPDFで提供しています

| ASCII.jp | デジもの | Mac/iPod | 自作PC | 科学技術 | ゲーム・ホビー | 話題 | 情報システム | ビジネス |

| 価格比較 | Microsoft | キャリア | SaaS・ASP | VPN | SHARP | Panaspot | 富士通 | 住まい情報局 |

| EPSON DIRECT | Wireless Gate | アキバ | ムービーフラッシュ | SpeedGun | デジタル用語辞典 | Blogmag | アスキー365 |

サイトポリシー | プライバシーポリシー | 運営会社 | お問い合わせ