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勝ち組になるための経営革新 ビジネスプラン経営入門
第3回 いかにアイデアを効率よくひねり出すか?

文●株式会社ディセンター代表取締役 折原浩

http://www.decenter-jp.com/

いかにアイデアを効率よくひねり出すか?

 新規事業立ち上げや経営改善・経営革新の時に最も必要かつ困難とされるのが、発想の部分だ。これらの作業は、「どうやってやるか」や「実行」よりも、「何をやるか?」「何をやれば効果的なのか」を的確に考えることの方が難しい。そこで前回紹介したアイデア出しの手法を使い、効果的にアイデアをひねり出そう。

(1)アイデアを思いつくプロセスを明示した「発想法」
(2)現状分析から、ビジネスチャンスをとらえる「現状分析法」
(3)既存の市場・ターゲット、または、アプローチしやすい市場・ターゲットに適用できる事業アイデアを探す「ターゲット法」

発想法でアイデアをひねり出す

 今回は(1)の発想法について詳しく解説する。アイデアを思いつくプロセスである「発想法」は日々研究されており、さまざまな書籍が書店に並んでいる。多くの発想法の中で、ビジネスプラン作成に向いたオススメの手法が「オズボーンの7つの切り口」だ。

 一般的に、アイデアを出そうとした時に不安に思うことは、「さまざまな方向から考えられているか」「もっといい考え方があるのではないか」ということだろう。そこで、オズボーンは、アイデアを思いつく「切り口」は7つしかなく、7つの方向性で考えれば、その時思いつく可能性があるアイデアを全部出せると考えた。  まずは、下の図を見てもらいたい。

オズボーンの切り口
オズボーンの切り口は学説によっては9つとも言われることもあるが、今回はその説も汲み取った上で7つに編集している。

オズボーンの提唱した7つの切り口とは

①「交換・代用」
商品・サービスや人、材料、プロセスなどを入れ替えたり、交換する、または、足りないものを代用することで、新しいアイデアがでてくる。

②「結合・再編成」
今ある商品やアイデアを組み合わせたり、組み合わせを替えることにより、新しいアイデアが出てくる。

③転用・応用
今ある商品やサービスを違った場面や環境で使うことによって新たなアイデアが出てくる。

④拡大
製品を物理的に大きくするだけでなく、物事を大きく考えることによって新たなアイデアが出てくる。

⑤縮小・シンプル
製品を物理的に小さくするだけでなく、考え方やプロセスをコンパクトにすること、または、必要最低限のシンプルなものにすることによって新たなアイデアが出てくる。

ュヲハムイス。ヲハムケケ
製品の物理的な形や考え方に変化を与えることで、新たなアイデアを導き出す。

ュァオユナセ
物理的に逆さにするだけでなく、良いことを否定し悪いとされていることを故意的にやるなどして、いつもと反対の事をすることで、新たな付加価値をつける。

 以上の7つだ。しかし、このままでは、概念は分かるが使えない場合が多い。理論を理解しても発想に直接結びつくわけではないからだ。  そこで、私はオズボーンの7つの切り口の理論と実際の発想事例を元に、想定される質問を一覧表にしてみた。それが、「切り口チェックリスト」だ。コンサルティングの新事業作成の時、問題発見の時、経営者の悩みの本質を見極める時など、多くの場面で、使っているが、この表を使ってチェックすると、考え忘れがない分、効率的であるし、非常に便利である。このチェックリストを用意したので、ぜひ印刷して使ってみて欲しい。

PDFファイルのダウンロードはこちら

気になる質問を重点チェックする

 この表の使い方であるが、課題がある時に、質問を読んでいってもらいたい。このとき注意していただききたいのは、ゆっくりと読まないこと。スピードを出して上から読み飛ばしていってもらいたい。すると、いくつか、気になる質問項目があるはずだ。意味が分からなかったり、見当違いだと思った質問は、さっさと忘れてしまおう。

 気になる質問はチェックを入れて、すぐに次の質問に行こう。チェックしていくと残るのはたいてい10問ほどとなることが多い。問題が明確に整理されているという意味では、少ないほどよく、5個くらいが理想だろう。

 次に、チェック入れた質問事項についてゆっくりと考えていこう。チェックが入っている質問は、潜在意識で課題、問題と感じていることや、過去や現在に顕在化した問題点だろう。ここに課題や、アイデアのカケラが埋まっている可能性が高い。なぜ気になったのか、この違和感は何なのか。神様が与えてくれたチャンスだと思い考えていこう。すると、抜本的なアイデアや本質的な課題が出てくる。

 この表の便利なところは、さまざまな方向から考えられると言うことと、実は、もう1つある。それは、これでもアイデアが浮かばない時は、今のところはあきらめていいタイミングだと分かることである。定評のあるアイデアのチェック方法を使っていながら、これ以上「切り口」が見つからないのであるから、考えられる全ての方向からアイデアを誘因したことになる。

 それでもアイデアが出ない時は、時期を待つしかないだろう。タイミングやシチュエーションを変えることで、この表の見方も大きく変わる。同じ表を使っても、次の日には違う質問に目がいくかもしれない。大事なのは、限られた時間を有効に使うために、効率的な方法論を知り、それをいつでも利用できるように身に着けておくことだ。

 次回は現状分析法とターゲット法について解説する。

折原 浩氏
 
著者・折原 浩プロフィール
株式会社ディセンター代表取締役。中小企業を中心に、経営革新(第二創業)、経営戦略、収益力強化、新規事業・店舗開発、ビジネスプランの作成指導など、コンサルタントとして活躍中。埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、そのほかの地域を合わせて、およそ150件の中小企業新事業活動促進法(旧中小企業経営革新支援法)の承認申請サポートの実績がある。著書に『中小企業支援策のかしこい利用法―公的機関を使って行う経営革新』(プレジデント社)。

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