データ保護のみではなく、リカバリの速さという点で、最近導入が増えているのが、「イメージバックアップ」だ。そして、このイメージバックアップソフトの定番として個人、法人問わず多くのユーザーの支持を集めているのがプロトンが販売している「Acronis True Image」である。
業務システムの運用にあたって、もっとも重要な作業の1つがバックアップである。これはコンピュータに格納されている業務データを安全な磁気テープ等に複製しておく作業である。
従来、こうしたバックアップの主流は、必要なファイルやディレクトリのみを定期的に外部ストレージに保管する「データバックアップ」であった。しかし、このデータバックアップ方式では、もし対象のコンピュータが故障した場合、OSやアプリケーション等を再インストールしたり、設定を元に戻したり、パッチを適応するといった手間が発生する。さらに、こうした復旧作業が終わった後に、バックアップされたデータを戻すという作業が発生するため、サーバのダウンタイムはきわめて長くなってしまう。
これに対して、最近台頭してきたのが、「イメージバックアップ」という手法だ。こちらはアプリケーションやデータだけではなく、OSが使うシステム領域までバックアップしてしまう。システム全体がまるごとバックアップされるため、リカバリはきわめて容易(図1)。作成したCD等で移行先のサーバをブートし、リカバリするイメージを設定すれば、あとは勝手にOSやデータが復旧されるわけだ。
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| 図1●イメージバックアップを使うと、障害時のサーバのリカバリが容易になる(画像クリックで拡大) |
こうしたイメージバックアップを安価に、高速に、確実に実現するためのバックアップソフトとして高い評価を得ているのが、プロトンが提供する「Acronis True Image」シリーズである。
イメージバックアップは、システム全体をバックアップ対象とする。しかし、システム領域は起動中につねに更新が続けられているため、データの採取がきわめて難しい。そのため、今までのバックアップソフトでは、いったんコンピュータを停止させ、OSの起動していないDOSモードなどでシステム領域のバックアップを行なっていた。しかし、当然この方法だと時間はかかるし、バックアップ中はコンピュータを利用できない。しかも、DOS上から認識される周辺機器しかバックアップデバイスとして利用できないといった弱点がある。
その点、Acronis True Imageは「Acronis Drive Snapshot」という独自機能を使うことで、OSが起動したオンライン状態でのイメージバックアップを実現している。具体的にはOSに対し、ハードディスクへの入出力を一瞬停止するよう信号を出して、その停止したタイミングでディスクの状態を抜き出した「スナップショット」を取得し、バックアップメディア用のディスクイメージを書き出すのだ。もちろん、ディスクイメージの作成中にハードディスクが書き換えられた場合は、その部分だけ更新することで、最新のディスクイメージを生成する。増分バックアップにも対応するので、毎回すべてのデータを対象とする必要はない。
また、Acronis True Imageのもう1つのメリットは使いやすさだ。対象ボリュームの指定やバックアップを行なうスケジュールの設定などをすべてわかりやすいウィザード形式で行なえる。Acronis True ImageのCD-ROMからブートして操作を行なう際も、GUIのメニューを使うため、難解なコマンドを覚える必要はない。
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| 画面1・2●CD-ROMからブートやリカバリ作業も、Windowsと同じインターフェイスなので、迷うことはない(画像クリックで拡大) | ||
Acronis True Imageにはいくつかのパッケージがあるが、サーバOS用としては、Windows NT4.0/2000 Server/Server 2003等に対応した「Acronis True Image 8.0 Server for Windows」と、RedHat 9.0/ES3.0/ES4.0/AS3.0/AS4.0に対応した「Acronis True Image 9.1 Server for Linux」、そしてWindowsとLinuxに対応し、ネットワーク管理ができる「Acronis True Image 9.1 Enterprise Server」が用意されている。
Acronis True Imageでは、CD-R/RW、DVD±R/RW/RAM、ネットワークHDDなど、さまざまなメディアに対応している。このうちサーバのバックアップメディアとしてお勧めしたいのが、NAS(Network Attached Storage)である。
昨今のハードディスクの大容量化により、数GB程度の光学メディアや磁気テープではすでにバックアップメディアとしての用途が果たせなくなっている。そのため、「ハードディスクのバックアップはやはりハードディスク」という選択が増えているのだ。もちろん、外付けのHDDでもよいのだが、NASを使えば複数のサーバのバックアップをまとめて取れる。
このイメージバックアップ+NASというソリューションを実現するため、プロトンとプリンストンテクノロジーでは中小企業向けのNASにAcronis True Image Serverをバンドルしたパッケージを販売する(2006年9月から発売開始)。
プリンストンテクノロジーのNASは、ボックス型筐体を採用した「PNS40TS」シリーズ。一見すると、個人向けの製品とあまり変わりないが、電源やギガビット対応のLANポートが二重化されており、ホットスワップにも対応するというかなり本格的な企業向け製品である。高速なSATA対応HDDを4台搭載しており、RAIDレベルは0/1/5/5+に対応(標準はRAID5)。640GB~2TBまで5モデルが用意されているので、容量的にも十分といえる。Acro nis True Image Serverをインストールしたサーバから、この強固なNASにイメージバックアップをとっておけば、データの保全はまさに万全であろう。
では、実際にこの組み合わせが、どんな実力を持っているのかを見てもらおう。図2はプリンストンテクノロジーが測定したAcronis True Image 8.0 Server搭載サーバとNASを使ったテストの結果である。パフォーマンスで評価の高いAcronis True ImageとSATA採用の最新NAS「PNS40TS(1600)」の組み合わせであれば、バックアップもリカバリも非常に短い時間で完了するということがわかるだろう。
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| 図2●ギガビット環境で測ったバックアップテストでは、5GBで約9分というパフォーマンスを実現した(画像クリックで拡大) |
ファイルサーバ等のバックアップを考えるのであれば、まずはこうしたバンドル版から検討してはどうだろうか?
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