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テラバイト時代のデータ管理術

昨今、ハードディスクの大容量化で、テラバイトのデータ容量を従来に比べて非常に安価に利用できるようになってきた。しかし、企業で利用するからには、コストと容量だけではなく、パフォーマンスや信頼性、障害対策といった部分も追求しなければならない。本企画では、テラバイト時代を乗り切るためのデータ管理術とそれを支える製品やツールを解説していく。

増え続けるデータをいかに効率的に扱うか?
大きな転換期を迎えたデータ管理と製品選び

コンピュータとデータ管理は切っても切れない関係である。増え続けるデータをいかに効率的に保守し、システム全体の信頼性を上げていくかは、管理者やITエンジニアにとって永遠のテーマであるといえる。ここでは大容量時代を迎えたデータ管理の現状と課題を整理してみよう。

業務システムとストレージの濃厚な関係

 コンピュータの世界で、ストレージとはデータを格納する入れ物を表わす。具体的なストレージの種類は多種多彩で、ハードディスク(HDD)やテープドライブのような磁気系媒体のほか、CDやDVDなどの光学系の媒体、稼働部のないフラッシュメモリなどがある。

 紙をベースに仕事が進んだ時代であればいざ知らず、現在では業務がPCやITに大きく依存している。そのため、これらストレージに格納されたデータの消失はきわめて深刻である。今まで利用してきた顧客情報や売り上げ、財務会計、在庫などのデータが、ある日いっさい使えなくなったら、ビジネスは完全にストップしてしまう。管理者だけではなく、一般の社員や経営者にとっても考えたくない事態だ。

 データの消失は、なにもHDD故障やOS・ソフトウェアの不具合といったハードウェア・ソフトウェア障害だけが原因になるわけではない。誤ってデータを削除してしまう人的エラー、悪意を持ってデータの破壊を行なうウイルスの侵入、さらには火事や地震など自然災害やそれに伴う停電等などでもデータは消失する。

 そもそもHDDは仕組み上故障が避けられない。現在のHDDでは、高速で回転する円盤(プラッタ)上を10数ナノメートルという間隔で浮遊した磁気ヘッドでデータを読み書きする。こうした構造のため、本来的にHDDは衝撃には弱く、磁気ヘッドが故障したり、プラッタが傷つくと、データが読みとれなくなる。磁気ヘッドの待避技術や衝撃対策などが進み、信頼性が高くなったとはいえ、やはり壊れることを前提でデータの保全策を検討する必要がある。

 コンピュータ自体は故障してもすぐに変えられるが、データ自体は代替が効かない。いったん消失してしまったら、元に戻すことはほとんど不可能といってよい。こうしたデータ消失やそれにともなうサーバのダウンなどに対応するため、データをどこにどのように配置し、どのように保全し、障害が発生したときにいかに早急に復旧させるか。適切な「データ管理」の計画は、業務でコンピュータを扱う上できわめて重要となる。

 最近ではコンプライアンス(法令遵守)という観点からも、こうしたデータ管理に注目が集まっている。コンプライアンスといえば、個人情報保護法や2008年から本格スタートする日本版SOX法などが頭に浮かぶだろう。これらの法律が求める要件を満たすには、企業の情報資産を適切に保全することが大前提となる。

 また、災害やテロに対してビジネスをいかに継続させるかを経営課題として考える「BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画)」の面でも、データ管理は重要視されている。具体的にいえば、サーバ等に障害が起こっても、いち早く復旧できるディザスタリカバリの仕組みなどである。

ストレージ大容量化でデータ管理に大きな課題が

 こうした企業でのデータ管理は、近年ますます計画的・慎重に行なう必要が出てきている。その背景にあるのは、コンピュータの主記憶装置として長らく使われてきたHDDの大容量化である。

 10年前には数GBだった容量は10倍、100倍とどんどん拡張され、現在では単体のHDDで数百GBという容量を持つに至っている(図1)。しかもビット単価は年々下落していくため、大容量HDDでも安価に入手できる。中小企業どころか、SOHOというクラスでも、テラバイト容量を導入することが可能だ。

図1●年々、大容量化するHDD
図1●年々、大容量化するHDD(画像クリックで拡大)

 さらに、こうした大容量HDDを搭載するサーバの台数自体も増えている。サーバでも低価格化の波が押し寄せており、部署レベルでも簡単にサーバを導入できるようになったのだ。現在でもWebやメールなどのサーバに関しては外部の業者でホスティングされている例が多いが、ファイルサーバやデータベースなど重要なデータを抱えるサーバは社内に設置されている。もちろん、クライアントPCのHDDも大容量化しており、社内には数多く配置されている。

写真1●最近ではテラバイト単位のストレージを容易に導入できるようになった
写真1●最近ではテラバイト単位のストレージを容易に導入できるようになった

 だが、扱うデータ量が増えるほど、データ管理が困難になるということを理解しているユーザーは少ない。従来、サーバに対しては、RAIDでHDD故障への対策を行ない、さらにデータを定期的に磁気メディア等に移すバックアップといった作業が行なわれてきた。サーバの台数も少なく、HDDの容量がそれほど大きくない時代であれば、比較的安価なコストでこうしたデータ保護対策が行なえるだろう。しかし、データ容量が大きくなれば、それに応じて計画を立てるのが難しくなる。

 たとえば、バックアップに関していえば、ここ5年のデータ容量の増大により、保存する先の磁気テープの容量が追いつかなくなっているのが実情だ。また、容量が大きくなると、当然ながら転送にも時間がかかる。データ容量によっては、今までのように夜から初めて次の日の朝に終わらないというケースも出てくるはずだ。

 また、クライアントのデータ管理に関しては手つかずというところがほとんどだろう。もちろん業務データをサーバに集約するという方法もあるのだが、クライアントPCには概して重要なデータが保存されているものだ。こうしたクライアントPCでのデータ保全をきちんと行なわないと、ユーザーがPCが壊れたことをある日突然報告しに来て、そのときにはすでにどうにも対処できないという事態に陥ることになる。

時代に合ったデータ管理のパートナーとは?

 もちろん、HDDの大容量化とともに、ストレージの技術や製品も進化を続けている。たとえば、今までのディスクアレイ装置はインターフェイスやRAIDコントローラがボトルネックになることが多かった。これに対して、最近ではUltra 320 SCSI、Serial Attached SCSI(SAS)、4Gbpsのファイバチャネルなど、高速なインターフェイスを実装した製品が次々登場している。また、多機能化やデバイスへの対応を追求してきたバックアップソフトに関しても、シンプルで使いやすいという方向性が出てきた。今後は、大容量時代にふさわしい、最新の技術を取り込んだ製品の導入がお勧めだ。

 もちろん、こうした製品の導入にあたって、多くの管理者が重視するのは実績だ。日々のバックアップを滞りなく続けてきた「実績」、障害時にきちんとリカバリできた「実績」などは、確かに重要であろう。

 しかし、あまりに過去の実績を重視するがために、時代に適応しない製品やソリューションを使い続けるのは意味がない。テラバイト時代を迎え、新たな技術やソリューションを導入し、実績を積み上げていくことが必要だ。

図2●データ管理の課題と今回紹介する製品・ソリューション
図2●データ管理の課題と今回紹介する製品・ソリューション(画像クリックで拡大)

 本企画では、「テラバイト時代のデータ管理術」と題して、3社のストレージ・データ管理製品を紹介していきたい。どの製品も、最新テクノロジーをベースにしており、これからの大容量のデータ管理に最適だ。興味があれば、ぜひ問い合わせてもらいたい。

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