GPSやBluetoothを搭載した最新PDA
多くのメーカーが撤退し、店頭でも売り場面積が減るなどあまりいい話題がないPDAだが、HPから新モデルが登場した。今回ラインナップされた3機種のうち、最上位機種となる「HP iPAQ rx5965」はGPSと大容量のフラッシュメモリを搭載し、ナビゲーション機能を実現した意欲的なもの。これを機に、一歩進んだPDAをもう一度見直してみたい。
ケータイにオフィス文書が見られるなどさまざまな機能を搭載したスマートフォンが登場し、モバイルPCが軽量化を続ける昨今、PDAは苦戦を強いられている。しかし、予定表や連絡先を確認しながら通話することの多いユーザーなどは、ケータイとは独立したビジネスツールの必要性はまだ少なくない。HPから今回発表された3機種のうちの最上位の「HP iPAQ rx5965」は、2GBのフラッシュメモリと、GPS機能を搭載している。GPSや無線LANなどの通信をOFFにした場合は、最大で12時間の駆動が可能だ。
外観は丸みを効果的に使ったデザインで、ワインレッドがアクセントとなっている。片手でしか操作できない時に便利なナビゲーションパッドが右側に付いており、GPSやメニューの操作ができる。その下には画面を閉じる際に使う「OK Closeボタン」、スタートメニューを表示する「Start Menuボタン」が用意されている。スタイラスペンが付属しているが、画面を横に利用する際に左下に位置しているので、右手ではやや取り出しにくい。
側面に4つのアプリケーションボタンがあり、ソフト起動のショートカットとして使える。便利なのは画面の向きの変更で、ワンタッチで4方向に変えられるので、いちいちプログラムから設定画面を呼び出さずに済む。
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| 前モデルは画面を縦に使うデザインだったが、本モデルは横。もちろん、4方向に切り替えられるので好きなように使える |
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| 本体の側面には電源ボタンのほかに、HP Quick Launch、b-Walker For iPaq Naviなどのアプリケーションを起動させるボタンが並ぶ |
スタイラスペンでの入力性はよく、メモなどに威力を発揮する。変換をしなくても漢字入力ができるのは、改めて便利だと実感した。細かい文字も思ったより書きやすく、認識率も良い。単純なアルファベットやひらがなを書くよりも、漢字で書いた方が誤認識が少ないようだ。
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| 特に丁寧に書かなくても、この程度の漢字なら簡単に入力でき、しっかり認識もされている。似た漢字の候補が画面に現れるので、誤認識も苦にならない |
Windows Mobile 5.0の標準ツールではメモ機能が便利。すぐに描画モードにも切り替えることができ、図やフローなどを描き込める。また、メモに付いている録音機能は、キーワードだけを記入しておいて、詳細を音声で吹き込むといった使い方をすれば、展示会などで歩きながら情報収集するのも簡単だ。エクセルやワードは、編集や作成も苦にならない操作性。画面を長めにタッチすることでマウスでの右クリックと同様のメニューが現れるので、ペンによる入力に慣れていなくても直感的に操作ができるはずだ。
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| 画面を見て分かるとおり、メモの途中に録音データを挿入できる。メモをインデックス代わりにすれば長い文章の記録も簡単だ |
また、パソコンとの同期も簡単だ。付属CD-ROMからMicrosoft ActiveSyncをパソコンにインストールして、本体をUSBで接続するだけで同期が始まる。Outlookの連絡先や予定表は当然のこと、電子メールや仕事、メモやお気に入り、さらにファイルの同期もできる。本体でスケジュールを確認する際には、Outlookと同様に日、週、月など表示を変えられるので、見づらい印象はほとんどなかった。
メールは、パソコンとの同期のほかに、無線LANやSDカード型のデータ通信機器を利用して本体だけでも受信できる。外出先でもPOP3メールを確認、返信できるので急な仕事のメールにも即座に対応が可能だ。
独自のツールとして、HP Quick Launchが用意されている。トップ画面のTodayからワンタップで移動でき、よく利用するプログラムに直接アクセスできるのだ。側面のアプリケーションボタンとも連携しており、ボタンを押すだけで起動できる。海外出張時に便利な単位変換、世界時計などを内蔵する「トラベルアシスタント」や、GPSを利用したナビゲーションソフトもここから呼び出せる。
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| よく使うプログラムすぐに起動できるHP Quick Launch。エンターテイメントをタップすると、Windows Media Playerやフォトツール、ゲームが表示される |
本体に内蔵しているナビゲーションソフト「b-Walker For iPAQ Navi」は、日本全国の地図を搭載しており、住所からの検索も簡単だ。GPS機能を搭載しているので現在地がすぐに分かり、近くのコンビニやガソリンスタンド、公共機関などを表示できるPOI(Point Of Interest)検索も備えている。道に迷った時だけでなく、ケータイの電池切れなどでコンビニを見つけたい時や、ガス欠の際にも役に立つ。現在地のほか、住所からも近くのスポットを探せるので、出張などで初めての場所に行く際にも事前に宿泊地などを調べられる。距離も表示されるので感覚がつかみやすい。
徒歩モードや自転車モード、自動車モードがあり、それぞれの移動手段に合わせたルート検索ができる。案内は、画面表示だけでなく、日本語による音声ナビゲーションにも対応するため、ドライブ中に画面を凝視する必要もない。
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| 見る、遊ぶ、食べる、買う、泊るなどのカテゴリからスポットを検索可能。画面は「泊る」の下の階層から宿泊施設の選択画面に移動したところ |
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| ルート案内では、カーナビと同様に目的地までの距離などを表示。進行方向を上にするヘッドアップ、北を上にするノースアップの切り替えもできる |
AV関連の機能では、フォトツール「HP Photosmart mobile」がプリンストールされている。残念ながら本体にカメラは付いていないが、SDIO/MMCスロットを搭載しているので、ケータイやデジカメで撮影した画像を確認したり、スライドショーで楽しむこともできる。また、Windows Media Playerで音楽を再生できるのはもちろん、iPAQオーディオでヘッドフォン使用時にイコライザなどの設定も可能。ビジネスだけに片寄らず、エンターテイメント性も備えている。
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| 全画面のスライドショーのほかに、サムネイルで画像を確認できる。ズームアップしたり、メールに添付するなど、次へのアクションも簡単だ |
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| ヘッドフォンで聴く音声のみに対応するが、イコライザの設定が可能だ。クラシックやジャズなどのモード切替ができる |
Windows Mobile 5.0を搭載したスマートフォンが増えてきており、その優位性が問われるところだが、画面の広いGPS機能は特に便利だと感じた。また、データ用となる2GBのフラッシュメモリやバッテリの持ちも評価したい。モバイルPCが重くて持ち歩くのに抵抗があるなら、改めて本モデルの購入を検討してみるのも1つだ。
| メーカー名 | 日本ヒューレット・パッカード |
|---|---|
| 価格 | 5万9850円(HP Directplus 価格) |
| URL | http://h50146.www5.hp.com/products/handhelds/pocketpc/rx5965/ |
| CPU | SC32442(400MHz) |
| メモリ | 64MB SDRAM |
| モニタ | 3.5インチ透過型カラーTFT液晶 |
| サイズ | 120.5×16.5×76(W×D×H)mm |
| 重量 | 約170g |