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2006年5月23日

米国弁護士が語るSOX法のインパクト
日立システムがプレスセミナーを開催

日本版SOX法(サーベンス・オクスリー法:米国企業改革法)ともいわれている金融商品取引法案が国会で審議されている中、日立システムアンドサービス(以下、日立システム)は5月16日、報道関係者を対象としたセミナー「SOX法最新動向と迫られる内部統制~求められる統制環境とは~」を開催した。セミナーでは、米国の弁護士、デビット・B・ホッピ氏が登壇し、米SOX法の概要と上場企業への影響について語った。

米国では上場コストの増加が問題に

米アクセス・インターナショナル法律事務所 創業者兼代表者 デビット・B・ホッピ氏
米アクセス・インターナショナル法律事務所
創業者兼代表者 デビット・B・ホッピ氏

「SOX法の施行によって、米国では株式市場への上場をためらうようになってしまった」

 米国で企業法務を手がける米アクセス・インターナショナル法律事務所の創業者兼代表者であるデビット・B・ホッピ氏は、SOX法が米国の株式市場へ与えた影響についてこう語る。実際、米国ではSOX法が施行された2003年だけで198の企業が上場を廃止し、2004年にも134もの企業が上場を廃止したという。その理由の1つは、SOX法で求められる内部統制の構築による上場コストの増大にある。

 ホッピ氏によると、SOX法の適用が開始された2004年だけで、売上10億ドル以上の大企業では約450万ドル、売上10億ドル以下の企業でも85万1000ドルものコストが上昇したという。しかも、「2年目以降のコストもさほど下がらなかった」(ホッピ氏)。

 特にSOX法第404条の財務報告に関する内部統制では、公認会計士が業務プロセスの監査を行ない、監査人として適性意見を表明することが求められる。ホッピ氏は、「外部の監査人が、まるで財務諸表の監査をするかのように、プロセス自体を監査する必要があることが問題」と見る。SOX法への対応では、弁護士や社外取締役、コンサルタントへの報酬、ITシステム導入など、さまざまな費用が発生するが、2年目以降も継続的に発生する監査費用が大きな負担になっているというのだ。

 ホッピ氏は、こうした米SOX法の問題点を指摘した上で、日本版SOX法の導入について、米SOX法から学ぶことは多いと指摘する。

「企業が何をしなければいけないのか、当局は基準をなるべく具体的にしてほしい。また、実際にその仕組みが導入されたときにどのような影響が起こるのか、時間をかけて検討すべきだ」(ホッピ氏)

内部統制ソリューションを拡充する日立システム

日立システムアンドサービス 内部統制ビジネス推進センタ センタ長 石井 清氏
日立システムアンドサービス
内部統制ビジネス推進センタ
センタ長 石井 清氏

 一方、日本国内の内部統制の整備について、日立システム 内部統制ビジネス推進センタのセンタ長である石井清氏は、「ほとんどの企業ではまだ理解フェーズ。予算はまだついていない状況」としながらも、すでにいくつかの企業からは引き合いがあるという。日立システムでは、4月から内部統制ビジネスセンタを発足させており、当面、30名体制でシステムインテグレータとしての「特定のベンダーに依存しない内部統制支援ソリューションを展開していく」(石井氏)としている。その一環として、アイ・ティ・アールと提携して、内部統制対応状況を診断する「ガバナンス診断サービス」を6月から提供する予定だ。

 5月16日には金融商品取引法案が衆議院を通過し、今国会中にも成立するものと見られている。米SOX法の課題を踏まえた内部統制の構築を実現できるか、法制化の行方と合わせて、国内企業の対応が注目される。

■日立システムアンドサービス
http://www.hitachi-system.co.jp/

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