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2007年1月22日
2000年4月、日本で初めてインターネット視聴率を提供するサービスをスタートさせたネットレイティングス。Webサイトのアクセス解析やオンライン広告統計など調査データを企業に提供することにより、インターネットのビジネス活用におけるコンサルティング業務を行なっている。
今回、膨大な調査データを持つネットレイティングスの代表取締役社長萩原雅之氏に2007年のインターネットビジネスの動向について聞いた。
――まず、御社が行なっている業務の内容やビジネスモデルについて教えてください。
萩原氏 ネットレイティングスのビジネスをひとことで言うと、さまざまなウェブビジネスを行なっている企業に対して、「どういうサイトが、どんな人に、どのように見られているのか」という内容を、数字のかたちで、第3者の客観的立場から提供することです。ポータルサイトでの広告ビジネスやECサイトの運営、自社サイトで消費者コミュニケーションを行なう企業などが、我々の主な顧客になります。現在の顧客数は150~200社で、2000年4月にサービスの提供を開始して以来、インターネットの普及によりウェブビジネスの業界全体が拡大したことに伴って、必要不可欠なサービスに育ってきていると感じています。
2003~2004年ぐらいまで、我々のビジネスの中核にあったのは「インターネット視聴率」の集計だったのですが、2005年からはアクセス解析サービスを、2006年からはオンライン広告統計レポートも提供を開始しました。また、そういったパッケージ型の製品だけではなくて、顧客のリクエストに応じて個別にカスタマイズしたデータの提供もしています。さらに、業界内での自社ポジションを正確に把握するために行なう、業界単位での全数ウェブサイト視聴データの共有も徐々に提案を進めているところです。したがって、現在のネットレイティングスは、インターネット視聴率の調査会社というより、ウェブサイト周辺のメジャーメント(データ測定)に関して集計から分析、コンサルティングまでを総合的に行なう会社という位置づけになっていると思います。
特にインターネットマーケティングに興味を持たれている企業は増えてきています。そういった企業サイドのニーズの高まりを受けて、ネットレイティングス監修という形で、今春から、デジタルハリウッド大学院で「ネット視聴率・アクセス解析講座」という講座を持つことになっています。
――インターネット視聴率はどのように調査を行なっているのでしょうか?
萩原氏 インターネット視聴率の調査方法については、基本的にはテレビの視聴率と同じようなものを想像してもらえればいいかと思います。ユーザーがどういうサイトを見て、次にどのサイトに移動したのかというログをネットレイティングスに提供してもらって、それを集計する仕組みです。
具体的な手順としてはまず、得られるデータに偏りがないように、日本のインターネット利用者層全体のミニチュアを設計します。それを基にして、調査に協力してもらう約7000世帯のパネルメンバーを選び出し、調査への協力を依頼します。その後、承諾が得られたら、ログを記録して送信するためのトラッキングソフトをPCにインストールしてもらいます。あとはこのソフトによって、各パネルメンバーの利用者属性の付いたデータがリアルタイムで我々のサーバに送られてきますので、これらを蓄積して随時集計を行なうことになります。
――現在の調査方法について、今後の課題を教えてください。
萩原氏 見直しの必要性がある点については、我々も認識しています。現在の調査は基本的に、PCのブラウザベースでのネット閲覧を対象にしていますが、今後は「iTunes」や「Windows Media Player」、RSSリーダーなどによるネットへのアクセスも考慮に入れないといけません。つまり、サイト単位での測定ではなくて、コンテンツ単位での測定にシフトする必要も出てきているわけです。さらに、たとえば「YouTube」でユーザーがおもしろい動画を見つけたら、それを見るために必ず3分とか5分はサイトにとどまっていますよね。「mixi」や「Wikipedia」でも同じことが言えると思います。
2006年11月における家庭のPCからのmixiへのユニークユーザー数は月間約500万人だったわけですが、月間の平均利用時間に至っては3時間30分を超えるわけです。You Tubeも1時間10分を超えます。参考までにmixiとほぼ同程度の月間利用者数を持つ「価格.com」の月間平均利用時間は約20分です。
つまり、従来の「ページビュー(PV)」「ユニークユーザー(UU)」という指標だけではなく、「滞在時間」という新たな指標も取り入れないと、本当の意味でユーザーの動向を測り切れてはいないわけです。この指標はWebサイトを構築する上で今後ますます重要な数値になっていくのではないでしょうか。
――2006年のネットでの動きとしては、どういったものがあったのでしょうか?
萩原氏 2006年の特徴として挙げられるのは、mixiやYouTube、WikipediaなどのいわゆるWeb 2.0のサービスが伸びを見せたことですね。これは、一般ユーザーにもはっきりと実感できるところでしょう。しかし厳密に見ていくと、すべてのWeb 2.0サービスが伸びたわけではないのです。mixiもYouTubeもWikipediaも、ユーザー自身がコンテンツを生成して蓄積していく「CGM(Consumer Generated Media)」系のサービスですので、この分野のサービスが特に成長したということが言えると思います。
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