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コラム

会社を動かす社長の仕事は?
知っておきたい経営者の視点

2005年8月30日  文●戸田 覚

第7回
株主と経営者の関係を知る



社長より強い? 株主とは

 やや古い話題で恐縮だが、ライブドアvsフジテレビ騒動を思い出していただきたい。ニッポン放送の大株主となったライブドアの堀江氏が提携や買収など、様々な圧力をかけた。株主とは、とてつもない力を持っているのだと、改めて感じた方も多いだろう。

 この事例を考えてみればわかりやすいのだが、いきなり会社を買収できてしまう可能性もあるわけだ。ライブドアは確かにたくさんの資金を持っていた。もちろんそれは借り入れた部分もあるのだろうが、とにかく金で会社を買えることもあるのだ。

 法律的に見れば「株主は会社の所有者」ということになり、株主には、自益権と共益権が認められる。

 自益権とは、会社から経済的な利益を受けることを目的としている。持っている株数に関係なく、1株を所有する株主でもかまわない。そこから得られる利益が配当だ。

 共益権とは、会社の経営に参加することを目的としている。ライブドアが目指した部分である。株数に応じて議決ができるので、取締役を決める権限もある。また、持ち株数に応じて、いろいろな権利行使ができるようになっている。

 小さな会社では、社長や社長の一族がほとんどの株を持っているというケースが多いだろう。だが、株式を公開している企業では、主な株主や持ち株比率も公開されている。いろいろな株主がいて、市場で株を売り買いしているわけだ。我々庶民が少ない株を売買しているのは、自益権を求めてのことだ。

 系列企業が株を持ち合ったり、業務提携や買収目的での売買は、共益権を求めている。このケースでは、経営者も当然株主に一目置くことになる。「うちの会社は○○保険が株主だから、生命保険も他では入りづらいよ」などという話を聞く機会が多いだろう。つまり、出資している会社や大株主となっている企業と積極的に取り引きしなければならないケースも多いのだ。

 古くは、株主と取締役がイコールの時代もあった。しかし、最近は株を持っていない取締役も普通に存在する。会社の経営と会社の所有者が分けられるケースが増えているのだ。もちろんこれは、第三者が知り得ない情報を使って株式を売買する、インサイダー取引を防ぐ面からも意味がある。経営をガラス張りにすれば、株主と経営者が別でもまったく問題はないのだ。

 一般的に株主は、経営にタッチすることは少ない。株主が気にするのは、「儲かっているか否か」に尽きる。

 たとえば、株主は、取締役の報酬を決議する。大手自動車会社の取締役が数億円の報酬を得ることになり、株主総会で、株主から「多すぎるのではないか」という質問が出たことは記憶に新しい。もちろん、このケースでも会社が儲かっていれば、指摘が入った程度で済むわけだ。

 もし、会社の株主総会の手伝いを求められたら、こんな状況を把握しつつ、様子をうかがってみると興味深いだろう。

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