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コラム

会社を動かす社長の仕事は?
知っておきたい経営者の視点

2005年7月7日  文●戸田 覚

第2回
経営者って何だろう?



■経営者=役員だった

 経営者って誰? と問われて「社長」と答えたアナタは、間違ってこそいないが正解とも言い切れない。そもそも経営者とは、役員のことなのだ。株式会社を設立するときには、最低でも3名の取締役と1名の監査役が必要になる。この4名が役員であり、会社の経営者なのだ。もちろん、会社が大きくなれば役員が増えていく。

 役員の代表となるのが、「代表取締役」だ。一般的には「社長」と呼ぶ。とはいえ、「社長」「会長」「副社長」といった肩書きは、法律上特に意味はない。実務上の肩書きなのだ。だから、法律上の「代表取締役」「取締役」と実務上の「社長」「常務」などを組み合わせることが多い。「代表取締役社長」「取締役社長」といった形で使う。だからべつに、「社長」「会長」という「取締役」の付いていない肩書きがあっても不思議ではない。また、代表権を会長が持っていて「代表取締役会長」としている会社もたまに見かける。

 つまり、肩書きになんて書いてあろうと「取締役」と付けば、経営者だと考えていい。では、経営者になるにはどうしたらいいだろう? まず会社を設立したときに、取締役に名前を連ねていること。これは当然だ。このケースが「創業社長」と呼ばれる。自分で会社を作ればこうなる。

 大きな会社の経営者になるには、株主総会で選任されなければならない。つまり、取締役とは、株主が選んだ会社の経営を司る人ということだ。

 取締役は、会社の運営に責任を持つわけだが、会社を自由に動かしてよいというわけではない。あくまで会社の持ち主は「株主」であり、経営者は株主から会社の運営を任されている存在に過ぎないのである。ただ、会社によっては株主と経営者がほぼイコールの場合もあり、このときはじめてオーナー社長となる。

■企業の運営方針を定める重要な取締役会

 取締役は普段どんな仕事をしているのだろう? 実は、ほとんど社員と変わらないのだ。もちろん、ここで言う社員とは平社員という意味ではなく、役付の部長などと比べてだ。営業もすれば、企画も考えるだろう。もしくは、部下の企画に承認を出すなど……。

 ただ、取締役が普通の社員と違うのは、より責任の重い仕事や判断をしている点だ。会社の最も重要な判断は、取締役会という会議で行なわれる。これは、どこの会社でも開催されているはずだ。

 取締役になると、取締役会に出席する権限と義務がある。取締役会では、会社にとって重要な事柄の決定が下される。多額の借財、重要な財産の処分、重要な使用人の選任・解任、組織変更などだ。つまり、この会議に出席し、会社の重要な業務取り仕切るのが仕事なのだ。

 さらに、取締役は責任も重い。会社に対して法的義務を負うので、会社の利益を損なうような行動を取ると株主代表訴訟を受けて立つことになる可能性もあるのだ。責任については、次回詳しく説明する。

 では、取締役になっていいことがあるかと言えば、これはもうやり甲斐とお金に尽きる。取締役の報酬は定款で定めるか、株主総会で決めることになっている。どちらにしろ、事業が成功すれば、大きなリターンが望めるのが最大の醍醐味である。

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