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コラム

《ステップ・バイ・ステップガイド》

佐野 央の
社内システム導入を成功させる方法

2005年8月9日  文●佐野 央

Step 6
発注への道のり ~提案書から要件定義書編(2/3)




●A社にとってバランスのよい提案とは?

アドバイザー佐野:提案書は各社とも10数ページあるので、こんなふうにそれぞれの特徴ごとに提案書概要をまとめてみました。それでは、評価に移りましょうか。

Fig. 1 システムインテグレータ4社の提案書(概要)(画像クリックで拡大)
システムインテグレータ4社の提案書(概要)

PM:まず、Linuxを提案してきたZ社は検討対象からは外します。うち(A社)にはWindows以外のOSを触ったことがある人はいないし、RFPにもWindows OSを希望するって明記してありますから。

アドバイザー佐野:残りの3社についてはどうですか?

PM:Y社は、RFPで伝えた用件はすべて満たしているし、この3社の中では一番安価な1000万円だけど……

アドバイザー佐野:だけど?

PM:プロジェクトの人数がY社だけ少ないんです。

アドバイザー佐野:1人×100万円×2カ月と想定して、400万円。エンジニア1人の負担を増やして400万円分の経費を削減したのかも。

PM:げっ……開発案件なのに、他社の半分の人数というのは不安だな。そこはケチらないでほしいなぁ。

アドバイザー佐野:うーん、何か秘策があるのかもしれないし、これは直接Y社に問い合わせてみましょう。他には何かありますか?

PM:W社とX社はRFPになかった「パソコンの移行作業 (新しいドメイン環境へパソコンを参加させる作業)※ 」と「メールサーバ」まで提案してくれています。移行作業をW社にしてもらえれば楽だけど、「今回のシステム導入プロジェクトは経費を抑えるために、自分たちでできる作業は自分たちで行なう」という方針なので、「手順書」だけ作成してもらって、実作業はうちが行なうというX社の提案を採用したいですね。

アドバイザー佐野:メールサーバについてはどうですか?

PM:うーん、確かにWindowsで新システムを構築するのだから、親和性を考えて、メールサーバもExchange Serverにしたほうがいいのかもしれません。でも、今回はそこまで予算を取ってないんです。今のメールサーバでも機能は果たせるわけですし、ハードウェア、ソフトウェア、さらにクライアントライセンスと100万円以上も経費が多くかかることを考えると、必ずしも今回依頼する必要はなさそうです。

アドバイザー佐野:そうですね、ところでA社の予算はいくらが上限でしたっけ? 後からいろいろな理由で追加予算が発生する可能性も考えると、予算いっぱいいっぱいのところに頼むのは得策ではありませんよ。

PM:そうすると、やっぱりX社が第1候補ですね。

では、まずは予算と内容のバランスのとれたX社と少し具体的な話を詰めてみることにしましょう。

※ドメインコントローラとパソコンを同じネットワークにつなぎ、パソコン側で、「ドメインに参加する設定」を実施し、ドメインのメンバーにする作業。各パソコンでこの作業を1回行なうので、80台のパソコンを基幹システムにつなぐには、80回の作業が発生する。

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