《ステップ・バイ・ステップガイド》
アドバイザー佐野:さて、ここまで「技術的な観点」から「どの部分をSI業者へ依頼するか」という話をしてきましたよね。今度は「発注レベル」を確認してみましょう。
PM:は、発注レベル?
アドバイザー佐野:はい。それじゃ、まずシステム構築でどのような業務が発生するのかを見てみましょう。
| Fig.2 作業フェーズとドキュメント(画像クリックで拡大) |
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PM:う、うわ、こんなにいっぱい。
アドバイザー佐野:システム導入にはざっくり2種類の業務があります。ひとつはプロジェクトの進行を円滑にするための「プロジェクト管理業務」、そしてもうひとつが、「構築関連業務」です。
PM:構築関連業務は、作業の「段階」ごとにフェーズで区切られていますね。それにドキュメントが何種類もある。
アドバイザー佐野:各ドキュメントには「各フェーズで決定したシステムに関する情報」が盛り込まれています。大規模なシステムでは、さまざまなシステムの整合性を取ったり、関係各部門との調整を行なうために、各フェーズのドキュメントが欠かせないんですよ。大規模なシステムでは「ドキュメントの質でSI業者の力量が分かる」といっても過言じゃぁありません。
PM:小・中規模のシステムでも、これらすべてのドキュメントは全部必要ですか?
アドバイザー佐野:いいえ、小・中規模の単純なシステム、たとえば「ファイルサーバを1台構築」程度のシステムなら、「成果物は、要件定義書と詳細設計書(パラメータシート)だけ」でも十分対応できます。納品物としてのドキュメントが多くなればその分工数がかかり、工数が多くなれば当然費用も膨れます。なのでSI業者と話し合って、何が必要なのかを決めていったほうがいいですね。
PM:ふぅむ、システムはもちろんのこと、ドキュメントも見極める必要がある、ということか。
アドバイザー佐野:はい、そうです。ただ、「小規模なシステムだから構築だけしてくれればいいよ」ということにしてしまうと、大変なことになりがちです。もし、完成したシステムの修正が必要になっても、ドキュメントがないと、どこから手をつけていいのか分からなくなってしまうでしょう?
PM:そっかぁ、ドキュメント、侮りがたし。
アドバイザー佐野:今回、ファイルサーバは自分たちで作ることができそうですから、それ以外の作業をSI業者に依頼する形で話を進めていきましょう。その際に、自社のシステムに対する技術レベルも考慮し、どのレベルまでドキュメントが必要なのかを見極めましょう。たとえば、ファイルサーバ以外の作業にも自社の人間が関わっていくのであれば、ドキュメントはある程度自社側で作成することもできますよ。
PM:おおっ、なんだか糸口が見えてきたような気がします!
アドバイザー佐野:それから、次回に望むにあたって大事なことがひとつ……ファイルサーバを自社で構築する場合でも、その設定内容などに関してはSI業者にきちんと伝えておきましょう。
PM:はい、システム全体でスムーズに運用できるようにするためにですね。
いよいよ次回からはSI業者との交渉が始まります。まずはA社の要件を確実に伝えるためのRFPの作成と要件定義書についてです。
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