《ステップ・バイ・ステップガイド》
PM:ところで、佐野さん。13回に渡って佐野さんのアドバイスを受けていて、気づいたことが2つあります。
アドバイザー佐野:ほぅ、いったいどんなこと?
PM:まず1つ目は、Step 1から12まで一貫して語られてきた コミュニケーションの重要性です。プロジェクトではミーティングを開いたり、その議事録や課題管理表、その他各種ドキュメントを通じてお互いの意思疎通を徹底するよう意識することが大事だということを学びました。
アドバイザー佐野:プロジェクトは複数の人間で運営していくため、どうしても誤解や錯覚、場合によっては偏見が生じてきます。もしも相手の誤解を放置してしまったら、要望どおりの成果物は望めません。
PM:それから、バランス感覚です。例えば、部署間の利害関係や、人々の思惑。それから導入するシステムとその価格が、会社の事業計画にマッチしているかどうか。さらに、作業期間とシステムの内容、そして予算。どれかだけに偏ったり、すべてを満足させようとして無理をすると、全体のバランスが崩れ、プロジェクト全体の進行や資金がコントロールできなくなる恐れがあるということです。
アドバイザー佐野:そうですね。バランス感覚を崩さないためには、システムの機能に完璧を求めすぎないことも重要です。資金、時間、技術、そして人間の能力にはそれぞれ限界があります。ですから、実際の業務に大きな影響を及ぼさない機能、性能不足に関しては、ある程度見切りをつけることも重要になってくるのです。期間と資金を拡大し、レコード処理時間を1秒短縮することと、予定どおりにサービスインし、100人のユーザーの作業負荷をいち早く減らすこと、どっちが重要なことかをよく考えて、ということです。
PM:はい。上記の点も踏まえてA社のシステム構築プロジェクトに点数をつけるとすると――
アドバイザー佐野:うーん、スケジュール遅延と追加費用の分を差し引いて、満足度75点、というところかな。初めてにしては上出来上出来。
PM:ありがとうございます! 来期、A社ではメールサーバの導入と、今回見合わせた機能の追加実装をあわせてX社に依頼する予定です。次回も今までのステップを再確認しながら、満足度100点を目指してがんばります!
PM:……そ、それはちょっと。
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