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コラム

《ステップ・バイ・ステップガイド》

佐野 央の
社内システム導入を成功させる方法

2005年7月4日  文●佐野 央

Step 1
今日からあなたがプロジェクトマネージャです(2/3)




PM: 実は相談があるんです。私が勤めているA社で、情報共有システムの見直しが検討されています。

アドバイザー佐野: 新しいサーバに買い換えるのですか?

PM: いえ、違います。3年前に構築されたものの、使い勝手があまりにも悪くて利用率が上がらない情報共有システムがあるんです。

 それで、業務改善のためにシステムの見直しをすることになったんですが、その担当に突然任命されてしいました。確かに以前からサーバの管理は私が担当していましたが、会社の業務全体に影響するシステム全体の見直しとなると、なにがなんだかさっぱり。それで、どうしたらいいか分からず困ってるんです。

アドバイザー佐野: それは責任重大ですね。それじゃ、とりあえず、今のシステムが使われていない理由から見直してみましょうか。


【失敗例:3年前のA社の場合】

 洋菓子製造販売業のA社では、社長の「これからは情報化の時代だ!」の一声で社内のIT化を推し進めることになり、さっそくシステムインテグレータ(SI)業者へ発注を行なった。発注先のSI業者からは、週に1度、進捗状況その他を報告するための定例ミーティングを持ちたいとの要望があったが、実際はキックオフミーティングが1度開催されただけだった。A社の社員はパソコンを毎日使ってはいるが、システムに関する知識はまったくない。素人の自分たちにはシステム構築の話をされてもよく分からないし、第一日々の業務で忙しい。いずれにしても「情報を共有できる仕組みを作ってほしい」という要望は伝えたし、プロに任せておけば安心だろう、とまかせっきりにしてしまったのだ。

 こうしてできあがったのは、各自のパソコンのブラウザから、社内Webサイト上の製品情報を閲覧・編集できるシステムだった。最新のソフトウェアとハードウェア、そして最先端の技術。これで社内の情報共有は完璧になるはずだった。

 ところが、思いもよらない問題が発生してしまった。急にシステム化を図ったため、現場がとまどってしまったのだ。部門によっては、新システムに入力したのと同じ情報を、今度は表計算ソフトにも入力し帳票を作り直す必要に迫られた。新しいシステムでは、部門独自の帳票については考慮されていなかったのだ。さらに、別の騒動も巻き起こった。商品開発部の部長がすさまじい勢いでプロジェクトリーダーのところへ怒鳴り込んできたのだ。どうやら、新製品情報をすべてのスタッフに公開してしまったため、最重要機密事項である製品レシピがアルバイトにまで丸見えになっていたらしい。こうした相次ぐ混乱で、各部門ともこの新しいシステムを敬遠するようになってしまった。結局、製品情報はいまだ各担当者のパソコンで管理され続けるなど、3年たった今でもA社の情報共有化システムの利用率は低いまま、ほそぼそと運用されているのであった。

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