アドバイザー佐野:自動インストールには、①リモートインストールサービス(RIS)、②System Preparation(sysprep.exe)、③無人インストールツール(WINNT32.EXE)と、3種類の方法があります。
プチアド:3種類も!? うちのケースに合うのは、どの方法なのでしょうか。
アドバイザー佐野:まずはこの3つの方法を比較してみましょう。
表1●自動インストールの種類と特徴の違い
| 種類 | 特徴 | インストール 媒体 |
時間 |
|---|---|---|---|
| ュ。Remote Install Service | 1. デスクトップ設定やアプリケーションを含む完全なコンピュータ構成の「ディスクイメージ」を展開できる 2. 企業のコンピュータ環境で、Active Directory構成(※)を基にした展開が前提となっているため、Windows 2000 Server/Windows Server 2003 が必要 (※Active Directory環境、RIS、DNS、DHCPサービスが必須) |
ネットワーク | 短い |
| ②イメージ作成ツール+Sysprep | 1. デスクトップ設定やアプリケーションを含む完全なコンピュータ構成の「ディスクイメージ」を展開できる 2. イメージ作成ツールが別途必要 3. 機種/ハードウェア構成ごとに「ディスクイメージ」を作成する必要がある |
CD-ROM ネットワーク |
非常に短い |
| ③無人インストール | 1. 実施のために、特別なソフトウェアやハードウェアを用意する必要がない 2. CD-ROMからのインストールと同等 (入力作業を簡素化するだけで、ディスクイメージの展開ではない) |
CD-ROM ネットワーク |
比較的短い |
プチアド:ふぅむ。作業の速さで言えば、RISか、Sysprepとイメージ展開ツールを利用した方法がよさそうですね。
アドバイザー佐野:この2つは、Windowsシステムだけでなくソフトウェアもいっしょに展開できるのがメリットです。しかし、RISを行なうには、Active Directory環境が必要になるなど、ある程度大規模な環境で使用されることを想定しています。たしかD社は現在ワークグループ環境ですよね?
プチアド:そうか、RISによる展開を検討するなら、まずD社とR社のネットワーク環境やシステム統合といったインフラの整備を行なう必要があるのですね。では、Sysprepとイメージ展開ツールを利用した方法はどうでしょうか。
アドバイザー佐野:こちらは「同一の機種を同一のソフトウェア構成で大量にセットアップしたい」場合に非常に便利な方法です。
プチアド:同一の機種? 異なる機種では使用できないのですか?
アドバイザー佐野:そうなんです。こちらはHardware Abstraction Layer(HAL)、チップセット、ACPI (Advanced Configuration and Power Interface) のサポート状況、コントローラと大容量記憶装置デバイスの種類が同一であることが必要です。簡単に言えば、異なる機種が複数ある場合は、機種ごとにイメージを別途作成する必要があります。
プチアド:むむ(汗)。では、最後の無人インストールですが、これはどのような方法ですか?
アドバイザー佐野:無人インストールは、CD-ROMからのインストールと同じです。しかし、プロダクトIDや使用者名、ロケール(利用する言語や国の指定など)といったインストール中に要求される情報の入力がほとんど不要なまでに簡素化できます。その上、Active Directoryやイメージ展開用のソフトウェアなどが不要な上に、展開するPCの構成もそれほど気にする必要がありません。
プチアド:一番手軽な方法というわけですね。50台のうち、新規に導入する20台はともかく、既存の30台を一気に最新機種に換えることは予算的にも難しいので、今回はひとまず無人インストールを採用しようと思います。ところで、無人インストールに必要な応答ファイルですが、これはどのようなものなのでしょうか?
アドバイザー佐野:それでは実際に応答ファイルを作成して、無人インストールを行なってみましょうか。