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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー

マンガ家のアシスタントからプロジェクトマネージャーへ転身
紆余曲折のキャリアこそ、自分だけの武器に通じる!

西川豊さん(32) ネットイヤーグループ株式会社 ディレクター/プロジェクトマネージャー
西川豊さん(32)
ネットイヤーグループ株式会社
ディレクター/プロジェクトマネージャー

専門分野の異なる社員たちが共同で1つのプロジェクトに携わるネットイヤーグループで、スタッフのまとめ役であるプロジェクトマネージャーを務める西川豊さん(32)。マンガ家のアシスタントから異業種のIT業界へ転職し、着々とキャリアアップを果たしてきた。異業種の経験こそ武器になると語る西川さんの転職方法と、キャリアアップを支える仕事術とは何か。

西川豊さんのキャリアアップ・ポイント
・これまでに培った経験やノウハウを、面接で論理的にプレゼンテーションできる
・いい意味で仕事をいかに楽にできるか(効率化)を常に考えられる
・チーム力を高めるため、スタッフとのコミュニケーションを工夫できる

現在の会社へ転職する際の応募データ

応募した企業数面接した企業内定した企業
4社4社4社
企業を選んだポイント
これまでの経験を最大限に生かしてスムーズな仕事ができると判断したから

何が別の仕事に生きるか分からないもの
転職するなら、いま携わる仕事にこそ誠実であるべき

 子どもの頃からマンガ家を目指していたという西川さん。大学卒業後はマンガ家のアシスタントをしながら、飲食店でアルバイトをして生活。作品を出版社に持ち込み、賞を獲得したもののプロのマンガ家になるチャンスは訪れず、2000年に25歳になったのを期に就職を決意した。西川さんが選んだ仕事はWebデザイナー。これまで独学でWebデザインのスキルを身につけてきたことと、自分の作品を多くの人に見てほしいという思いから選んだのだという。

「最初に入社したのは、e-ラーニングのコンテンツ制作会社でした。Webデザイナーとして入社しましたが、デザイン以外の業務も多かったですね。1つのコンテンツを作るにはさまざまな過程やタスクがあり、それらをまとめ上げるため、いわばプロジェクトマネージャーとしても働く必要があったのです。とはいえ、マンガ家のアシスタント時代も同じように各作業をまとめる業務をしていたので、すぐに馴染めました。」

 西川さんは、何が別の仕事に生きるか分からないものだと振り返る。裏を返せば、たとえ異なる業種や職種へ転職するにしても、これまでの仕事がおろそかであれば成功は望めないと捉えることもできる。また、コンテンツ制作にあたっては、過去の飲食店でアルバイトをしていた経験も大いに役立ったという。サービス業で何よりも求められるのは、お客が求めるサービスをタイムリーに提供することで、それが会社の売り上げや自身の評価に直結する。そのため、クライアントの要望に迅速に対応する姿勢が振り返ればアルバイト時代に身に付けられたとも言えるのだ。

「サービス業で上手に接客するには、お客をしっかり観察してその人が何を求め、何をしたいのか、どういう性格なのかを把握しなければなりません。その上でどのようなアプローチがベストなのかを考え、喜んでいただけるサービスを提供しようと心がけていました。こうした“お客への意識”は、どんな仕事にも共通する大切なことではないでしょうか。コンテンツ制作の場合は、クライアントやユーザーの要望をしっかり把握し、それに応えられる提案や制作をすることが重要になります。そして僕は、クライアントやユーザーに誠実な仕事をしてきたと自負しています。まったく違う職業で得た経験であっても、考えながら仕事をして身に付けたことは、次の仕事でも役立つものなんですよね」

面接はプレゼンテーション能力をアピールする絶好の場

 西川さんはプロジェクトのマネジメント能力が評価され、2001年にはグループリーダーに就任。約20人の部下を率いて、数々のWebコンテンツ制作に励んだ。ところがある日、会社から部下をリストラせよという命が下る。それに対して西川さんは首を立てに振ることができず、それなら自分が最初に辞めると言って2005年9月に威勢よく退職してしまう。 少し早まったという思いを抱いたものの、すぐにこの退職をキャリアアップのチャンスとポジティブに捉え、自分らしさを最も高く評価してくれる会社に入社しようと決意。Web制作会社に的を絞って1カ月間に4社の入社試験を受け、いずれの会社からも内定を得た。応募書類では、これまで培ったプロジェクトマネージャーとしての実績とスキルをアピール。面接では「どんな仕事ができる人間であるか」を実績を交えてプレゼンテーションし、自分の能力と可能性をアピールした。

「僕は自分が携わった仕事の企画書や仕様書、設計書などをすべてポートフォリオにして保存しているんです。これまでの仕事を記録しておけば、類似する内容の仕事に出会ったときは効率的に進められるし、打ち合わせ時などに僕の実績や能力を分かってもらえると考えたからです。このポートフォリオを面接官に提出し、実績と能力に加えて今後の可能性もアピールしました。僕は特別なIT資格を取得していません。これまで忙しすぎて資格を取る時間がなかったですからね。だから実績で勝負しました」

 ネットイヤーグループは、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力に長けた人材を特に求めていたため西川さんを評価したという。それに対して西川さんは、この会社ならさまざまな自分のキャリアによる仕事の方法論を生かしてスムーズに仕事ができると判断し、2005年に入社した。

妥協に見えて妥協じゃない! チーム力を本当に高める秘訣とは

 西川さんはマンガ家のアシスタント時代に、あることに気づいた。「仕事は1人でするよりも、チームで取り組んだほうが可能性が広がる」ということだ。すべての絵をマンガ家自身が時間をかけて描けば、絵柄の仕上がりは美しい。だが、仕事である以上は締め切りがある。ある程度の描画をアシスタントに任せれば絵の質が多少劣るが、マンガ家は最重要であるストーリーや構成を考えることに多くの時間を割ける。結果、総合的にもっとも完成度の高い作品が締め切りまでに仕上がるのだ。これは、どんな仕事にも共通することだと西川さんは語る。

「仕事の完成度は、自己満足のためにあるのではありません。クライアントやユーザーに満足していただくために追求するものです。多方面の要望に高レベルで応えるためには、チームで取り組むことが欠かせないのです。僕はこれを『他力本願』と言って、座右の銘にしています。もちろん、いい意味で使っているんですよ(笑)。1人1人の特長やさまざまな能力のレベルを生かすことで、結果的にチームが大きな力を発揮するように組み立てることがプロジェクトマネージャーの仕事だと思うのです。また、僕は仕事中、どうすればもっと楽にできるかを考えてしまうんです。『効率化』とも言えますけれど。そして1つのアプローチが成功したら、次の方法を新たに考えるようにしています。現状に満足していると成長しなくなります。いかに楽に仕事をするかを考えることは、成長する方法を探すことにもつながると思いますよ!」

 西川さんはネットイヤーグループ入社1年あまりで、リーダー的ポジションに就いてプロジェクトマネジメントを行なっている。ほかのスタッフからの信頼が篤く、長年在籍しているような雰囲気があると評判だ。西川さんには、人を引きつけ仕事を推進していくための人心掌握術があるのだろうか。

「長期にわたるプロジェクトは、チームの1人1人の意識が中だるみしがちです。クライアントと仲よくなるにしたがって緊張感もなくなります。そんなときは、メンバーの意識を再び高めるためにいろいろなことを実践しています。この前は、あえて夜中に少しお酒が入った状態で、笑えるけれども仕事のことを熱く語ったメールをメンバーに送りました。『またこんなこと書いて』と思っている人もいれば、自分の仕事への情熱を打ち明けるメールを返してくれた人もいます。普段は面と向かって言いにくいことも、こうしたメールであれば素直に受け入れられるようです。こうしてチームの力を引き出すようにしています。僕たちの仕事は、クライアントの要求に答えるだけで済むものではありません。クライアントの要求の先にあるものを引き出し、正しい着地点を見つけて提供することだと言えます。そのことを常に意識しながら、チームをまとめていくのです」

現在の会社へ転職する際の活動スケジュール
2005年9月中旬転職活動開始(転職先を探す)
下向き矢印
10月上旬1次面接
下向き矢印
10月中旬内定
下向き矢印
11月上旬ネットイヤーグループに正社員として入社

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